「カフェインは控えたいけれど、薄くて物足りないデカフェは飲みたくない」
夜や妊娠中、体調の都合でカフェインを控えると決めても、毎日のコーヒーの時間まで手放す必要はありません。以前買ったデカフェが薄く感じて、次の豆選びに慎重になっている人もいるでしょう。
日本ではカフェインを90%以上取り除いたコーヒーを「カフェインレス」と表示でき、商品によっては除去率97%や99.9%と書かれています。数字の読み方と除去方法、元の生豆の品質が分かれば、商品ページの表記から「薄い豆」を引く失敗を減らせます。
KOTARO COFFEEは、注文を受けてから焙煎した豆を札幌から全国へ届けている焙煎所です。焼く側の目線で、デカフェ豆の選び方5つのポイントと味のタイプ別のおすすめ4つ、届いた豆の淹れ方までまとめました。
デカフェのコーヒー豆は「除去方法・生豆の品質・焙煎日」の3点で選ぶと、薄さで後悔しにくくなります。
デカフェとは?カフェインレス・ノンカフェインとの違い

デカフェとは、もともとカフェインを含むコーヒー豆から、カフェインの大部分を取り除いたコーヒーのことです。似た言葉との違いと除去率の読み方を知っておくと、商品ページの表記で迷わなくなります。
表記の違いが分かれば、除去率の数字も読み解けるようになるでしょう。
デカフェ・カフェインレス・ノンカフェインの違い
3つの言葉の違いは、カフェインを「取り除いた」のか「もともと入っていない」のかにあります。デカフェとカフェインレスはどちらもカフェインを除いたコーヒーを指し、日本ではほぼ同じ意味です。
| 呼び方 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| デカフェ | カフェインを取り除いたもの | デカフェ豆 |
| カフェインレス | 90%以上除いたコーヒー | カフェインレスコーヒー |
| ノンカフェイン | もともと含まないもの | 麦茶 |
混同しやすいのは3つ目です。コーヒー豆から作るコーヒーは、カフェインを取り除いてもノンカフェインにはなりません。タンポポコーヒーのように名前に「コーヒー」と付いていても、原料が豆でなければノンカフェインの飲み物です。
「除去率97%・99%・99.9%」の読み方とカフェインがゼロではない理由
除去率とは、生豆に含まれていたカフェインのうち、何%を取り除いたかを示す数字です。カフェインを溶かし出す工程では、最後の少量までは取りきれません。どの豆も100%にはならないのです。
普通のコーヒー1杯(150ml)のカフェインは約90mgで、除去率97%なら約3mg、99.9%なら約0.1mgまで減る計算です。
| 除去率 | 1杯(150ml)に残るカフェインの目安 |
|---|---|
| 0%(普通のコーヒー) | 約90mg |
| 97% | 約3mg |
| 99% | 約1mg |
| 99.9% | 約0.1mg |
表の数字は1杯150mlで計算したものです。マグカップなどでもっと多く飲む人は、飲む量に合わせて残るカフェインも増えると考えてください。
EUでは、インスタントコーヒーなどのコーヒー抽出物について、カフェインが乾燥重量の0.3%以下のものに「デカフェ」と表示する決まりがあります。日本の「90%以上」という基準では、「カフェインレス」とだけ書かれた商品は、どこまで減っているかを買う前に判断できません。
残る量は少ないほど安全側です。カフェインの量を厳しく管理したい人なら、除去率99%以上と明記された豆を選ぶのがおすすめです。
デカフェのカフェインを抜く3つの方法と味への影響

デカフェのカフェインは、焙煎前の生豆の段階で、水・二酸化炭素・有機溶媒(カフェインを溶かし出す薬品)のどれかを使って取り除きます。味を優先して選ぶなら、商品ページに「ウォータープロセス」か「超臨界二酸化炭素」と書かれた豆を選べば十分です。
仕組みまで覚える必要はありません。方法名を確かめるだけで足ります。
水で抜くウォータープロセス(スイスウォーター・マウンテンウォーター)
ウォータープロセスとは、水と活性炭フィルター(カフェインを吸い取るように作られた炭のフィルター)だけでカフェインを取り除く方法です。薬品は使いません。素材の風味を残しやすいのが、この方法の強みです。
生豆を水に浸すと、カフェインと一緒に味の成分も溶け出します。その水を活性炭に通すと、カフェインだけが取り除かれた「味の成分を含む水」ができるわけです。味の成分を含んだ水に新しい生豆を浸すと、豆からは主にカフェインが移り、風味の多くは豆に残ります。それでも味の成分は少しずつ減るため、元の生豆の品質が仕上がりを左右するのです。
スイスウォーターはカナダの工場で行う方法で、除去率99.9%をうたっています。マウンテンウォーターはメキシコの最高峰ピコ・デ・オリサバの水を使う方法で、メキシコ産のデカフェでよく見かけるでしょう。
味を優先するなら、最初はウォータープロセスと書かれた豆を選ぶのがいいでしょう。
二酸化炭素で抜く超臨界二酸化炭素方式
超臨界二酸化炭素方式は、高い圧力をかけた二酸化炭素でカフェインを溶かし出す方法です。二酸化炭素に強い圧力と熱を加えると、液体のように物を溶かしながら、気体のように豆の中まで入り込む「超臨界」という状態になります。この状態の二酸化炭素が、カフェインを選んで溶かし出すのです。
処理が終わると二酸化炭素は気体に戻って抜けるため、豆に溶剤が残りません。カフェイン以外の香りの成分は溶け出しにくく、元の豆の個性も保ちやすい方法です。
弱点は費用です。高い圧力に耐える設備が必要で、その分が豆の価格に上乗せされます。ウォータープロセスとどちらがおいしいかは豆しだいで、方法だけで優劣は決まりません。迷ったら手に取りやすい価格のほうから試し、気になれば飲み比べてください。
有機溶媒を使うケミカル方式
ケミカル方式とは、ジクロロメタンや酢酸エチルといった、カフェインを溶かす薬品(有機溶媒)を使って取り除く方法です。設備が比較的簡単で費用を抑えられるため、海外では古くから使われてきました。
日本ではジクロロメタンを使った除去が認められていないため、国内で売られるデカフェ豆は水か二酸化炭素で除去したものが中心です。
コロンビアなどでは、サトウキビから作った酢酸エチルを使う方法もあります。海外の通販で薬品を使った方法の豆を見つけて迷ったら、ウォータープロセスか超臨界二酸化炭素方式と書かれた豆を選べば判断に困りません。どうしても気になる豆があるときは、販売元に除去方法の詳細を問い合わせてから決めると確実です。
デカフェが「薄い・おいしくない」と言われる理由

デカフェが薄く感じやすいのは、除去工程で味の成分が一部抜けることに加え、元の生豆の品質と焙煎の難しさが味に出やすいからです。裏を返せば、良い生豆を丁寧に焼いたデカフェは、普段のコーヒーに近い満足感を出せます。
原因が分かれば、選ぶときにどこを見ればいいかもはっきりするでしょう。
仕上がりは除去前の生豆の品質で決まる
デカフェの味の上限は、カフェインを抜く前の生豆の品質で決まります。除去工程は風味を足す作業ではなく、少しずつ削ってしまう作業だからです。
以前は評価の低い生豆がデカフェ用に回されることも多く、「デカフェは薄くて苦いだけ」という印象につながりました。今は違います。近年は、産地や農園が分かり味の評価も高いスペシャルティコーヒーの生豆を、デカフェにした商品が増えています。商品ページに「スペシャルティ」と書かれているかが、1つの目印です。
元の生豆が良ければ、除去後も産地らしい酸味や甘さは残るものです。値段の安さより、どんな生豆をデカフェにしたかが書かれているかを見て選ぶと、薄い豆を避けられます。
除去工程を経た生豆は焙煎の進み方が違う
カフェインを抜いた生豆は、普通の生豆より早く焙煎が進みます。水や蒸気にさらされる工程で豆の組織がもろくなり、熱が中まで伝わりやすくなるためです。焼き手の腕がそのまま出る豆です。
デカフェの生豆は処理の段階で茶色っぽく色づいており、焙煎中の色の変化で焼き加減を判断しにくくなります。普段と同じ火加減で焼けば、表面だけ焦げて苦いのに、香りは弱い豆に仕上がってしまいます。
同じ生豆でも、焼く側がデカフェの性質に合わせて温度や時間を変えているかどうかで、味は大きく変わるのです。店の腕は買う前には見えませんが、商品ページの風味の説明が具体的かどうかは1つの目安になります。
デカフェコーヒー豆の選び方|商品ページで見る5つのポイント

デカフェ豆を選ぶときは、商品ページで次の5点を確かめると、届いてから「薄い」と後悔しにくくなります。どれも通販の画面で確かめられるものばかりです。
5点すべてがそろう豆は多くないため、迷ったら除去方法と焙煎日を優先します。
除去方法と除去率が書かれているか
最初に見るのは、除去方法と除去率の表記です。2つが分かれば、風味がどれだけ残っていそうか、カフェインがどこまで減っているかを買う前に判断できます。
例を挙げます。方法なら「スイスウォーター」「超臨界二酸化炭素」、除去率なら「97%」「99.9%」などです。両方が書かれている商品は、店が生豆の仕入れ先から処理の内容まで把握している証拠になります。
「カフェインレス」としか書かれていない商品からは、除去率が90%以上ということしか分かりません。妊娠中などで量を気にする人は、除去率が書かれた商品から選べば、問い合わせの手間もかかりません。気に入った豆に表記が無いときだけ、店の問い合わせ窓口で除去率を確かめれば十分です。
産地・農園・精製方法まで書かれているか
産地・農園・精製方法まで書かれたデカフェ豆は、どんな生豆を使ったかが分かる分、届く味を予想しやすくなります。デカフェの味は除去前の生豆で決まるので、生豆の素性が見える表記ほど頼りになります。
精製方法とは、収穫したコーヒーの実から種を取り出す方法のことです。果肉を取り除いてから乾かすウォッシュトはすっきりと、実のまま乾かすナチュラルは果実のような甘さに仕上がります。
「コロンビア」だけより「コロンビア ウイラ県 ウォッシュト」と書かれた豆のほうが、味の見当がつくでしょう。風味の説明に「チョコレート」「オレンジ」など具体的な言葉があるかも合わせて見てください。
焙煎度で味の方向性を選ぶ
焙煎度は、デカフェの味の方向性を決める一番分かりやすい目安です。日本ではライトからイタリアンまでの8段階で表すことが多く、浅いほど酸味と香りが、深いほど苦味とコクが強くなります。
KOTARO COFFEEでも浅煎りから深煎りまでを焼き分け、毎日飲む1杯と特別なときの1杯を分けてそろえています。デカフェも、毎日飲む用なのか、特別なときに飲む用なのかを先に決めると、焙煎度を絞りやすくなるでしょう。
当店が焙煎を重ねるほど大事だと感じているのが、カッピング(同じ量・同じ条件で淹れた豆を並べて味見する方法)です。家なら、同じ産地の豆を焙煎度違いで、同じ淹れ方で並べて飲むだけで十分です。どこが違うのかを舌で早くつかめます。
焙煎日が分かる豆を選ぶ
焙煎日が書かれた豆を選ぶのは、香りが豊かなうちに飲めるかどうかを焙煎日で判断できるからです。焙煎日は鮮度の目印です。コーヒー豆は焙煎した直後から香りが抜け始めるのに、賞味期限しか書かれていない袋では、いつ焼いた豆なのか分かりません。
デカフェの豆は除去工程で組織がもろくなっているため、普通の豆より香りが抜けるのも早めです。
注文を受けてから焙煎して発送する店や、商品ページに焙煎日を載せている店なら、焼きたてに近い豆が届きます。届いた日から飲み切るまでの日数を考えて、買う量を決めるのが失敗しないコツです。
粉ではなく豆で買い、淹れる直前に挽く
香りを一番楽しめるのは、豆で買って淹れる直前に挽く飲み方です。粉にすると空気に触れる面が一気に増え、香りが早く抜けてしまいます。
一方でKOTARO COFFEEには、「豆を粉にする機械がない」「毎回挽くのが手間」という声もよく届きます。豆で買わなければコーヒー好きとはいえない、ということは一切ありません。粉で買っても、冷凍庫で保存すればある程度は香りを保てます。それで十分です。
粉で買うなら、粗挽き・中挽き・細挽きを一度ずつ試し、自分の器具に合う挽き目を見つけるのがおすすめです。合う挽き目が分かれば、ほかの店のオンラインストアで注文するときにも1つの基準になります。
味で選ぶ|デカフェにおすすめのコーヒー豆4タイプ

デカフェのおすすめは、商品名より「どんな味を、どんな場面で飲みたいか」から選ぶと外れにくくなります。産地と焙煎度で味の大まかな方向性が決まり、その中での良し悪しを、前の章で見た生豆の品質と焼き方が分けるからです。
この記事で商品名を挙げないのは、タイプで覚えておけば、どの店のオンラインストアでも同じ基準で探せるからです。気になる店で、表の「産地・焙煎度」に当てはまるデカフェを探し、選び方の5つのポイントで確かめてください。
| タイプ | 産地・焙煎度 | 味 | 場面 |
|---|---|---|---|
| すっきり | 中南米の中煎り | 軽い酸味 | 朝や食後 |
| 華やか | エチオピア | 花や柑橘の香り | 休日 |
| ミルク向き | 中深煎り〜深煎り | 苦味とコク | カフェオレ |
| 夜の1杯 | 穏やかな中煎り | 甘さ | 寝る前 |
迷ったら、表の「合う場面」から逆にたどるのが近道です。
すっきり飲みたいなら中南米産の中煎り
1日1杯をすっきり楽しみたいなら、コロンビアやグアテマラなど中南米産の中煎りが合います。中南米の豆は酸味・苦味・甘さの釣り合いが良く、デカフェにしても味の輪郭がぼやけにくいからです。
中煎りにすると、柑橘のような軽い酸味と、ナッツやキャラメルのような香ばしさが両方残ります。
迷う人は多いはずです。最初の1袋のおすすめは、中南米産の中煎りです。基準の味が1つ決まると、ほかのタイプを試すときにどう違うかがすぐに分かります。
華やかな香りを楽しみたいならエチオピア産
花や柑橘のような華やかな香りを求めるなら、エチオピア産のデカフェがおすすめです。エチオピアはアラビカ種のコーヒーの原産地で、ジャスミンや紅茶にたとえられる香りを持つ豆が多い産地です。
エチオピアのウォッシュトを浅煎り〜中煎りで焼くと、デカフェでも香りの個性がはっきり残ります。
ただし、香りが持ち味の豆ほど、焼き方の差が味に出ます。KOTARO COFFEEがエチオピアのウォッシュト(デカフェではない豆)を2台の焙煎機で焼き比べたときも、一方の豆のほうがクリーンで、酸の質もはっきりしていました。エチオピアのデカフェは、風味の説明が具体的な店から選ぶのが近道です。
ミルクと合わせるなら中深煎り〜深煎り
カフェオレやラテで飲むなら、中深煎り〜深煎りのデカフェが向いています。ミルクを加えると酸味と香りが隠れるため、苦味とコクがしっかりした豆でないと、コーヒーの味が負けてしまうからです。
深く焼いた豆はチョコレートやカカオのような苦味が出て、ミルクの甘さと重なるとまろやかになります。ブラジルやインドネシアのスマトラ島の豆は、深煎りにしたときの重さが出やすい産地です。
浅煎りのデカフェにミルクを入れると、酸味だけが浮いて薄いカフェオレになりがちです。ミルクの量が多いほど、豆にも力が要ります。ミルクを入れる日が多い人は、ブラック用とは別に深めの豆を1袋用意すると使い分けられます。
夜にゆっくり飲むなら酸味と苦味が穏やかな中煎り
夕食後や寝る前に飲むなら、酸味も苦味も控えめな中煎りのデカフェがぴったりです。食後や疲れている時間帯は、刺激の強い味より口当たりのやさしい味のほうが落ち着いて飲めるからです。
ブラジルやメキシコの中煎りは、ナッツやミルクチョコレートのような甘さが前に出て、酸味は穏やかに収まります。メキシコ産はマウンテンウォーターで除去した豆が多く、ナチュラル精製のブラジルを選べば甘さがさらに増します。
夜は、甘さを主役にした豆がおすすめです。デカフェでもカフェインはわずかに残ります。敏感な人は、夜用なら除去率99%以上の豆を選ぶのがいいでしょう。
妊娠中・授乳中にデカフェを選ぶときに知っておきたいこと

妊娠中・授乳中でも、デカフェならカフェインを大きく減らしたうえでコーヒーの時間を続けられます。ただし、デカフェもカフェインはゼロではありません。まずは目安の数字からです。1日に口にする合計量で考えるのが基本です。
英国食品基準庁は妊娠中のカフェインを1日200mgまで、世界保健機関(WHO)は妊娠中のコーヒーを1日3〜4杯までにするよう呼びかけています。
除去率97%のデカフェなら1杯約3mgなので、数杯飲んでも普通のコーヒー1杯分には届きません。カフェインは緑茶や紅茶、チョコレート、栄養ドリンクにも含まれるので、デカフェ以外の飲食物も含めて量を見てください。
体調や妊娠の経過によっては、医師から量の指示を受けることもあるでしょう。気になる点があれば、かかりつけの医師や助産師に相談してから飲むのが確実です。
デカフェコーヒー豆をおいしく淹れるコツ

デカフェも普通のコーヒー豆と同じ道具で淹れられ、粉とお湯の量を測るだけで味は安定します。薄いと感じたら、豆を替える前に挽き目と粉量を見直しましょう。量を測って調整しても薄いままなら、淹れ方ではなく豆の側に原因があると判断できます。
まずは手持ちの道具とキッチンスケールで始められます。
粉量・湯温・挽き目の目安
家で淹れるときに守りたいことは、3つだけです。粉とお湯の量を測ること、粉1にお湯15の比率から始めること、沸騰直後のお湯を使わないこと。この3つを押さえれば、デカフェでも味は大きく外れません。
よくあるのは、コーヒーメーカーのタンクの目盛に合わせて水を入れ、粉は目分量で入れるパターンです。それでも十分おいしく飲めますが、量を測れば日によるぶれが減ります。測るだけで、味は変わります。
| 焙煎度 | 湯温の目安 |
|---|---|
| 浅煎り | 93℃ |
| 中煎り | 90℃ |
| 深煎り | 85〜86℃ |
KOTARO COFFEEの浅煎り用レシピは、豆12.5gにお湯200g(約16倍)、挽き目は中細挽きです。当店の手挽きミル(Timemore C3)では20クリックにあたりますが、ほかのミルなら目盛を「中細挽き」に合わせ、粉で買うなら店に中細挽きと頼めば足ります。
最初は25gだけ注いで40秒待つ「蒸らし」です。粉全体を湿らせてから注ぐと、そのあとのお湯で味が均一に出やすくなります。時間は注ぎ始めを0:00として数えます。0:40に100g、1:15に150g、1:40に200gまで注ぎ、2分30秒ほどで落ちきれば完成です。
中煎りや深煎りのデカフェも、豆とお湯の量と注ぎ方は同じで構いません。湯温だけを表の値に下げて始め、1回ごとに1つだけ条件を変えると違いをつかみやすいでしょう。温度計がなければ、沸騰したお湯を少し置いてから注ぎ、沸騰直後を避けます。
薄い・物足りないと感じたときの調整方法
薄いと感じたら、最初は挽き目を細かくせず、粉を5g増やします。細かく挽いて時間をかけると濃くはなるものの、雑味も一緒に出やすくなるからです。
挽き目をそのままか少し粗めにして粉を増やすと、すっきりしたまま味の厚みだけを足せます。普段より粗めに挽いたほうがクリアでおいしい、ということは珍しくありません。
次の表は、1:15の比率で淹れたときの味から、どこを直すかを見るためのものです。
| 1:15で淹れたときの味 | 見直す点 |
|---|---|
| 濃いのに雑味がある | 挽き目が細かすぎるか、抽出に5分ほどかかっている |
| 濃いのに風味がこもる | 挽き目が細かすぎる |
| 薄い | 挽き目が粗すぎる |
粉を5g増やしても薄いままなら、表のとおり挽き目が粗すぎる合図です。ここで初めて挽き目を1段階細かくして淹れ直します。それでも薄さが変わらなければ、豆の側の問題です。次の1袋は選び方の5つのポイントで選び直してください。
初めてのデカフェは少量から試して鮮度のうちに飲み切る

焦って大袋を買う必要はありません。初めて買うデカフェは、少量から始めて香りが残っているうちに飲み切るのが失敗しない買い方です。味が合わなかったときの損が小さく、合った豆も最後までおいしく飲めます。
最初の1袋で失敗しないための工夫は、次の3つです。
ドリップバッグや少量パックで味を確かめる
器具をそろえる前に味だけ確かめたいなら、ドリップバッグや少量パックが手軽です。1杯分ずつ包装されているため香りが抜けにくく、気になる産地を何種類か試せます。
ドリップバッグは手軽な分だけ軽く見られがちですが、豆の果実味や甘さまでしっかり味わえます。KOTARO COFFEEでも、旅先ではルワンダの浅煎り(デカフェではない豆)をドリップバッグで楽しみました。
デカフェも同じです。デカフェのドリップバッグや少量パックがあるかは店ごとに違うため、商品ページで探してみてください。1杯分で好みに合うかを確かめてから豆を買えば、大きく外すことはありません。
飲み切れる量を買い、密閉・遮光で保存する
デカフェ豆は、1日に飲む杯数から逆算して飲み切れる量を買い、密閉・遮光できる容器で保存します。1杯に12.5gを使うなら200gで約16杯分です。1日1杯なら約16日で飲み切れます。
コーヒー豆の香りを弱める原因は、空気・光・湿気・熱の4つです。袋の空気を抜いて口を閉じ、直射日光と高温を避けて保存すると、香りの抜け方を遅らせられます。飲み切るまでに時間がかかりそうな分は1回分ずつ小分けにして冷凍し、使う分だけ取り出すと結露を防げます。
保存容器の選び方や冷凍の手順は、次の記事にまとめました。

贈り物にするときに確認したい表記
デカフェを贈るときは、除去率・除去方法・焙煎日の3つが書かれた商品を選ぶのが基本です。カフェインを控える理由は人によって違い、表記があれば受け取った相手が自分で判断できるからです。
妊娠中や授乳中の人に贈るなら、除去率99%以上で、ウォータープロセスなどの除去方法が明記された豆が第一候補になります。
相手がミルを持っているか分からないなら、粉かドリップバッグを選べば外しません。届いたその日から飲めます。焙煎日が近い商品を選び、早めに渡しましょう。
デカフェのコーヒー豆選びならKOTARO COFFEEにお任せ
KOTARO COFFEEは、札幌を拠点に実店舗を持たずオンラインで豆を届けるファントムコーヒーロースター(店舗のない焙煎所)です。注文を受けてから焙煎し、全国へ送料無料で直送しています。焙煎の技術を競う「Japan Roasting Winner Cup 2024」では、Innovative部門で日本9位に入りました。
当店でカフェインレスを頼める商品として案内しているのは、【コーヒーメーカー使用者向け】コーヒー粉の挽き目別サンプルセット(2,500円・送料無料)です。注文時の備考欄に「カフェインレス希望」と書き添えてください。中身は細挽き・中挽き・粗挽きの3種類(30g×3、または50g×3)で、焙煎度は浅煎りか深煎りから選べます。3つの挽き目を飲み比べれば、ミルがなくても自分に合う挽き目が分かります。
当店のミル(カリタ ナイスカットG)の目盛番号でも指定できますが、番号が分からなければ指定しなくて大丈夫です。ほかの商品をカフェインレスで買えるかは、注文前にお問い合わせください。
- 1杯ずつ味を確かめたい人向けのドリップバッグコーヒー
- 焼き方による味の違いを知りたい人向けの焙煎機違いの飲み比べセット(当店の2台の焙煎機で焼いた豆の比較)
- 毎月違う豆を45gずつ試せる焙煎定期便(焙煎機ごとにaillio版・kaleido版)
- 産地や焙煎度から豆を探せるKOTARO COFFEE オンラインショップ
デカフェコーヒー豆に関するよくある質問
まとめ
デカフェのコーヒー豆は、除去方法と除去率・元の生豆の品質・焙煎日の3点を商品ページで確かめると、「薄い・おいしくない」で後悔しにくくなります。味の大まかな方向性は産地と焙煎度で決まります。すっきりなら中南米の中煎り、華やかさならエチオピア、ミルクに合わせるなら深煎りと、飲む場面から選ぶのが近道です。
次の1袋は、次の順で選んでみてください。
- 好きなオンラインストアで、除去方法(ウォータープロセスなど)・除去率・焙煎日が書かれたデカフェを探す
- 飲む場面に合わせて4タイプから1つ決め、まずは少量かドリップバッグで買う
- 届いたら粉と湯を測って淹れ、薄ければ挽き目はそのままで粉を5g増やす。それでも薄ければ挽き目を1段階細かくする
- 気に入ったら、1日の杯数から逆算した飲み切れる量で買い足す
- ミルがなく挽き目に迷うなら、KOTARO COFFEEの挽き目別サンプルセットを備考欄に「カフェインレス希望」と書いて頼む
カフェインを控えることは、コーヒーをあきらめることではありません。表記を読めるようになれば、夜でも妊娠中でも、満足できる1杯を自分で選べます。
